葬儀の知識

福祉葬が申請できる人できない人|大阪で福祉葬を

 今日は「福祉葬を申請できる人・できない人」についての記事を執筆していきたいと思いますので、宜しくお願い致します。

福祉葬とは?

先ず「福祉葬とは何?」という声が聞こえてきそうなので、簡単に説明さえて頂きますと「生活保護受給者」の方が執り行える葬儀という事になります。

 例えばですが子供1人と母親1人の生活保護を受けている母子家庭があるとします。その母親が亡くなってしまった時に、執り行う葬儀という位置づけです。当たり前ですが、生活保護を受給している方が自費で葬儀となると、かなりの経済的負担になります。

 そこで福祉事務所に申請して執り行える葬儀の事を、「福祉葬」というのです。同居人の子供が申請してもいいですし、他の近しい身内やら、地区の民生委員、自殺という事であれば警察関係者の方や、葬儀社の社長さんや社員さんが福祉事務所の担当者に申請することも可能なのです。

 ただし、基本的には扶養義務者であれば間違いないので、同居人の子供が申請するのがいいという事になります。

身寄りのない方は、成年後見人であったり病院・施設の院長などが申請者になるケースも多々ございます。

福祉葬ができる人

福祉葬を執り行う事が可能か相談するには、担当のケースワーカーの方や、民生委員。担当のケースワーカーが不在ならば、福祉事務所の福祉係でも相談はOKです。該当する役所の福祉課に出向き事情を説明すれば、後は臨機応変に対応してくれます。

 その相談に関するコツですが、ここは「葬祭扶助制度を使って葬儀を行いたいのです」と伝える事です。お分かりかと思いますが、葬祭扶助制度の申請は、必ず葬儀の前にしてください。(各自治体によって基準や支給金額は変わります。)

 ここでOKが出れば、「葬祭扶助制度」が適応されて最低限ではありますが、葬儀を執り行えるのです。

 その葬儀の内容としては、必要最低限の物に留まります。それは「火葬」のみなのです。花祭壇などは用意する事はできません。せめてお別れの花を手向けたいといった場合、ご自分で購入するか葬儀社に相談して別途金額をお支払いして手配する必要があります。葬儀でかかった費用は一旦葬儀社がすべて負担をして、後日役所の方から、葬儀社に直接に振り込まれます。(通夜や告別式はありません。地域によりますが、火葬当日に宗教者に来て頂き読経をする事は可能となっています。)

 尚、生活保護受給者には、葬儀費用を対応葬儀者に振り込んだ旨を知らせる通知が書面でポストに投函される段取りとなっております(地域により投函されない場合もございます)。

 ですがここで誤解されてしまうのが、「火葬代」のみとなると、「じゃあ遺体の安置料は?」「遺体の搬送料は自費?」という声が聞こえてきそうですが、ご安心ください。

 「遺体の安置料や搬送料、火葬料が福祉葬に全部含まれているのです」   福祉葬というのは、最低限の形で実費0円で葬儀を執り行えるのです。

 飲食代や香典返し、花代は含まれておりませんで注意してください。

 上記が、「福祉葬を申請することができる人」です。生活保護受給者の方ならば福祉葬の葬祭扶助制度によって、最低限ではありますが、葬儀をする事ができる可能性がありますので参考にして下さい。

「福祉葬ができない人」

先ず当たり前の事から書きますが、生活保護を受けておらず普通に生活をしている方や或いは富裕層の方は、福祉葬の申請をしても受理してもらうのは難しいという事になります。

 福祉事務所のとある職員の方のお話を伺った事がありますが、「特に富裕層ほど葬儀代をケチりたい傾向にあり、意外と相談に来られます。(笑)」というお話を聞いたことがあります。

 そして、生活保護を受けていて福祉葬の申請や葬祭扶助制度の申請が受理できない場合もあるのです。

 上記にも少し触れてあると思いますが、福祉葬の葬祭扶助制度の申請としては、「葬儀を執り行う前」に相談・申請する必要があるのです。

 例えばですが、「今は忙しいから後々でいいだろう」「とりあえず葬儀代を出して、後から振り込みでもらおう」と考えるのも理解できるのですが、そうすると福祉事務所の方では、「葬儀は終わっている」という認識をするので、後から申請しても福祉葬の葬祭扶助制度は許可が下りないという事です。

 逆にその支払いを出来るという事は、蓄えがあったのだから大丈夫だろうという認識をしてしまうのです。

また、故人様は生活保護を受けていたが、身内の方は普通に仕事をしており、葬儀を行う収入があると見なされた場合は申請は受理されずらくなります。故人様に貯金があったという場合も受理されにくいのでお気をつけ下さい。役所に相談に行く際には、死亡診断書と一緒に必ずご自分の収入が分かる銀行通帳・給与明細表をお持ちください。(役所から提出要請を受けた際すぐに提出出来るようお手荷物の中に入れて置くことをお勧めします)

その他注意点

 その他の注意点としては福祉葬を行った際、香典を受け取っても良いのか?葬祭扶助費用に調整があるのか?収入申告の必要性があるのか?という声をよく聞きます。

 端的にお答えすると、香典を受け取っても問題はございません。受け取った事による葬祭扶助の調整などは一切ございません。

 最後になりますが、「福祉葬の葬祭扶助制度を使用できる人とできない人」でも両者にいえることですが、葬儀社選びの方はじっくり吟味して決められるといいと思います。

この投稿内容が、皆様のご不安やご負担を少しでも和らげ、故人様をしっかり見送ったその後の生活を、新たに進むための一助となれば幸いです。

カテゴリ:福祉葬について

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