葬儀の知識

キリスト教の葬儀マナーを解説!服装や香典は仏式とどこが違う?

神父

導入

日本ではキリスト教式の葬儀よりも、仏式の葬儀の方が圧倒的に多く執り行われます。そのため、葬儀の案内がキリスト教式だった場合、戸惑う方も多いのではないでしょうか。

今回はキリスト教の葬儀のマナーについて解説します。仏式とは違う点が多くありますので、しっかり確認しましょう。

キリスト教の葬儀だと分かったらまずは宗派 確認

キリスト教は大きく分けて「 カトリック 」と「プロテスタント」の 2 つに分かれます。それぞれ葬儀内容が違うため、案内状が届いたらまずはどちらの葬儀なのか確認しておきましょう 。

もし、明確な記載がない場合は、案内状の中に「神父(または司祭)」「聖歌」と書かれていたら 「カトリック」 、「牧師」「讃美歌」という言葉があれば「プロテスタント」だと推測することができます。

参列するための準備と服装マナー

ここからは、キリスト教の葬儀の準備について解説します。 仏式とどこか違うのか確認しましょう。

香典ではなく御花料を用意

キリスト教の場合 は、「香典」ではなく「御花料」と呼ばれるものを用意します 。包む金額は、香典の相場と同じくらいです。「御花料」はカトリック、プロテスタントそれぞれ他の呼び方があります。使用する袋も含めて以下を参考にしてください。

・カトリック 「御花料」 「御ミサ料」「献花料」袋は無地か十字架・ユリの花が描かれたもの

・ プロテスタント 「御花料」「忌慰料(きいりょう)」「献花料」不祝儀袋は無地もしくは十字架の描かれたもの

案内状を見てどちらの宗派なのか判断できな いこともあります。その場合は、「御花料」と書いてある無地か十字架の袋を用意すれば間違いないでしょう。仏式の香典袋にあるような水引の習慣はキリスト教にはありませんので、注意してください。

服装は仏式と同じでOK

服装に関しては、仏式と同じく喪服を着用して参列します 。服装マナーも「肌を露出しない」「アクセサリーは結婚指輪程度」など仏式と同じように考えて良いでしょう。数珠などは必要ありません。

キリスト教の通夜・葬儀と献花のマナー

それでは、葬儀当日はどのようなマナーに気を付ければ良いのでしょうか。ここでは、当日の参列マナーや献花のルールについて解説します。

当日のマナーと献花の手順

キリスト教式の葬儀は、参列者も聖歌や賛美歌を歌ったり祈りをささげたりするため、仏式のようにご焼香のときだけ参加して帰るということが難しいです。余裕をもって会場に到着するように心がけ、5分間までには着席するのがマナーです。

カトリックの通夜と葬儀

カトリックでは 「 通夜の集い」が行われたあと、葬儀式と告別式を別々に執り行います。式の中では祈りを捧げ、聖歌を歌いましょう。式次第に歌詞が書いてあることが多いので参考にしてください。

プロテスタントの通夜と葬儀

プロテスタントは、通夜に該当する儀式はありません。しかし、日本の風習に合わせ、「前夜祭」と呼ばれる儀式を行うことがあります。葬儀と告別式は分けずに執り行います。プロテスタントは、聖書を絶対的なものとして扱うので、牧師による聖書朗読の時間が長いのが特徴です。参列者はオルガンの演奏に合わせ賛美歌を斉唱します 。

献花の手順

仏式でいうお焼香のことを、キリスト教では「献花」といいます。カトリックとプロテスタントどちらも献花を行います。お焼香と同じように手順がありますので、以下を参考にしてください。なお、献花はカーネーションなどの茎の長い生花を両手で持ちます。バッグなどは邪魔になるため自席に置いておきましょう。

1.右手側に花の部分が来るように両手で持つ
2.ご遺族に一礼
3.花を時計回りに回転させる
4.茎の根本を祭壇に向けて献花台へ
5.棺に納める場合は、故人の周りを囲む
6.一礼、黙とう
7.数歩 下がってから遺族に一礼 、 席に戻る

献花の順番は喪主やご遺族・親族が先に行い、友人・知人など一般会葬者はその後に続きます。

仏式とは違い「お悔やみの気持ち」は伝えない

キリスト教の教えの中では、死は決して不幸なことではありません。そのため、仏式でよく言われる「お悔やみ申し上げます」という言葉は適切ではありません 。もしご遺族に対して何かお声がけをするなら「安らかな お眠りになるようお祈り申し上げます」など、故人の安息を願った言葉が良いでしょう。

まとめ

今回はキリスト教の葬儀マナーを解説しました。キリスト教の葬儀は大きく分けてカトリックとプロテスタントの形式があります。仏式とは異なるマナーも多いため戸惑うこともあるでしょう。しかし、故人の旅立ちに対し心を込めて祈るのは、仏式もキリスト教の葬儀も共通しています 。キリスト教の葬儀だからといって構えず、故人の安らかな眠りを祈りましょう。

カテゴリ:お葬式のマナー

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