葬儀の知識

葬儀に参列する遺族側のマナーとは?服装や言葉使いも!

葬儀運営スタッフ

大切な家族を亡くした遺族にとって、不慣れな葬儀を執り行うことはとても大変なことです。遺族としての立ち振る舞いや言葉使い、また通夜や告別式での挨拶のマナーなど、とっさのことで一体どうすれば良いのかと戸惑う方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は葬儀に参列する遺族側のマナー について、わかりやすく解説していきたいと思います。記事内では遺族側の服装も詳しく説明していますので、どうぞ最後までご覧ください。

親族はどこまで?遺族と親族の範囲とは

葬儀を執り行うにあたって気になるのが、遺族・親族の範囲です。民法・第 725 条では 6 親等以内の血族、配偶者、 3 親等以内の姻族が親族となっています。では実際の葬儀において遺族・親族はどのような線引きがなされるのでしょうか。

通常、葬儀においては故人の配偶者・子供・両親・祖父母・孫・兄弟姉妹といった方が「遺族」の範囲とされています。それ以外の方は「親族」の範囲と考えて良いでしょう。

遺族の挨拶や言葉使いについて

大切な家族を亡くした遺族にとっての葬儀は不慣れな上に緊張の連続です。無理に上手く挨拶しようせず、忙しい中に参列してくださった方々への感謝を伝えることを心がけましょう 。必要ならばカンペを手に持ちながら挨拶をしても構いません。

また挨拶のタイミングなども、葬儀の流れに沿って葬儀スタッフが誘導してくれるので、慌てずにゆっくり挨拶すれば大丈夫です。また挨拶文は長くても3 分までが理想です。もし挨拶の内容に迷ったら葬儀スタッフに相談するのもおすすめ です。

通夜振る舞いでの挨拶の例文

「本日はお忙しいところ、母・〇〇〇〇の為にご参集くださり誠にありがとうございます。こうして母の生前にお世話になった皆様方にご焼香を賜り、亡き母も大変喜んでいることと存じます。
心ばかりではありますが、別室にてお食事の用意をさせていただきました。どうぞお召し上がりください。なお、明日の告別式はここ〇〇会場にて午前〇時より執り行います。よろしくお願いいたします。本日はまことにありがとうございました。」

告別式での挨拶の例文

「本日はご多用中のところ、父・〇〇〇〇の葬儀にご参列いただき、誠にありがとうございました。 故人の長男〇〇〇〇でございます。 遺族を代表いたしまして、皆様に一言ご挨拶させていただきます。お陰様で滞りなく告別式を終えさせていただきました。父の生前は皆様にひとかたならぬご厚誼を賜りましたこと、心より御礼申し上げます。
皆様もご存じのように、父は旅行が大好きで退職後は海外にもよく出かけておりましたが、ここ数年は体調を崩すことも多く自宅で過ごすことがほとんどでした。先月より肺炎を患い入院治療を行っておりましたが、〇月〇日〇時〇分家族が見守る中、病院で息を引き取りました。
こうして本日、生前お世話になった皆様方にご参列・お見送りをして頂き、父もさぞかし喜んでいることと存じます。今度とも父の生前と変わりなくご指導ご鞭撻賜りますよう、何卒よろしくお願いい申し上げま す。本日は本当にありがとうございました。」

お悔やみの言葉をかけられた時

以上の他に、参列者の方からお悔やみの言葉をかけられる場合もあります。そのような場面では以下のような言葉をもって挨拶すると良いでしょう。長い話をする必要はありません。

「本日は、お忙しいところ本当にありがとうございます。」
「父の生前中は、お世話になりました。ありがとうございました。」
「○○ 様に参列いただき、父も喜んでると思います。本当にありがとうございます。」

通夜・葬儀での僧侶への心運び

通夜・葬儀に僧侶を招いたらまず控室に案内します。茶やお菓子でもてなし簡単に打ち合わせを行います。一般的に僧侶にも 通夜振る舞い や 精進落とし に同席していただきます。(先方の都合で同席せずに帰られる場合には、お膳料ととして現金をお渡しします。お膳料は事前に準備しておくと慌てずに済みます。)僧侶が帰られる際には、お車代も渡すのがマナーです。

遺族のみだしなみや服装について

最後に通夜・葬儀における遺族側の服装やみだしなみについて解説いたします。遺族側の服装も喪服や黒のフォーマル となります。通夜の場合は正式な喪服やフォーマルでなくても構いません。

男性の服装・持ち物

洋装の場合
・ブラックフォーマル・ブラックスーツ
(ダブル・シングルどちらでも可
・黒無地のネクタイ
・黒の靴下・ベルト・靴
・白もしくは黒のハンカチ

和装の場合
・紋付羽織袴
(黒羽二重、染め抜き 5 つ紋付と仙台平の袴)
・白もしくは黒の羽織紐
・白もしくは黒の足袋
・黒の鼻緒の草履

女性の服装・持ち物

洋装の場合
・黒のフォーマルスーツ、ワンピース、アンサンブル
(袖ありのもの。ノースリーブやフレ
ンチ袖は避ける)
・黒のバック(金具なし)
・黒もしくは肌色のストッキング
・黒の靴下
・黒の靴(光沢や飾り物がないもの)
・白もしくは黒のハンカチ
・一連の真珠のネックレス以外のアクセサリーは不可(結婚指輪は可)

和装の場合
・黒羽二重(
染め抜き 5 つ紋付)、黒無地の丸帯(帯留めは不要)
・夏の季節は、平絽の紋付
・白い足袋
・黒の草履
・黒のバック(金具無し)
・白もしくは黒のハンカチ
・髪飾りは不要

子供の服装

・学校の制服(なければ黒・紺・グレーの服で)

まとめ

今回の記事に関するポイントを以下のようにまとめました。
【ポイント】
1.遺族の範囲は 故人の配偶者・子供・両親・祖父母・孫・兄弟姉妹である。

2.通夜・告別式での遺族側の挨拶は、なによりも参列者への感謝を伝える気持ちが大切。

3.参列者にお悔やみの言葉をかけられたら、参列への感謝や生前お世話になった感謝を簡単に伝え、長話
はしないようにする。

4.通夜振る舞い・精進落としには僧侶も同席してもらうのが基本だが、同席しない場合はお食事代を渡す
のがマナー。(車代も別途渡す)

5.遺族側の服装は、男性はブラックフォーマルか紋付羽織袴、女性は黒のフォーマルスーツ等か黒羽二重。
子供は制服か黒・紺・グレー等の服装。

深い悲しみの中で執り行う葬儀は本当に大変ですが、事前に遺族のマナーを知っておくことで、より心を込めて故人をお送いすることができるのだと思います。最後までご覧いただきありがとうございました。

カテゴリ:お葬式のマナー

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